『病いと人間の文化史』立川昭二近代医療の長所でもあり、それゆえに欠点にもなるのは、病気を身体のなかに閉じ込めてみる習慣を強制したことです。
医療従事者はもちろんであるが、患者やその家族たちも、そのように思い込んでしまう。
病気は人間との関係ではじめて問題になるものであり、それゆえに人間の文化と深いかかわりかたをもっていることを思い起こすことが、医療を開いたものにするためにぜひとも必要なのです。
この本は、その意味で大いに役に立つ。
忙しい現代にあって、小さな本でもなかなか読み通すことは難しいが、どの一章でも、人間と病気の関係をあらためて深く印象づけられることでしょう。